本棚とコーヒーとコミュニケーション「みたかのば」淺野雄太さん・千葉清さん(三鷹市)
三鷹駅南口から連雀通り方面へ歩いて10分ほど。もともとスナックと小料理屋だった2店舗分を壁を抜いて1スペースにリノベーションしたという「みたかのば」。中はスナックの面影を残したカフェ部分と、本や雑貨が並んだ奥行きのあるスペースで、L字のおもしろい空間になっていました。
2019年にオープンしたみたかのばを運営するのは、建築士の淺野雄太さんと、カフェでおいしいコーヒーを淹れてくれる千葉清さん。空き家リノベーションを始めた淺野さんが、活用を考えるために地域の人たちに向けた「みたかバー」というイベントを開催し、そこに参加したのがリタイア後に地域とのつながりをつくり始めていた千葉さんでした。
レンタルボックスにもなっている本棚には古本やクラフト雑貨などが並び、「RECO BOOK」と名付けられた訪れた人たちのおすすめ本を販売するコーナーや、淺野さん選書の新刊書や古本の本屋さんコーナーも。千葉さんが淹れてくれたコーヒーを飲みながらゆっくり読書ができる、“おとなり読書”スポットでもあるみたかのばでした。低い棚には絵本が並び「こうかんホンバコ」という掲示が。小さな子どもたちも場に参加できる、これはすてきな仕組みです…!
「まちのなかで人と人をつなぐコミュニティブックカフェ」のキャッチフレーズのとおり、 みたかのばは間借りカフェや作品展示、イベント開催など、地域の人たちの「やってみたい」に場所を提供し、企画を相談にくる人たちとコミュニケーションを取りながら場を開いています。
改まって相談をしに来るというよりも、千葉さんのコーヒーを飲みがてら訪れて、「こんなことやってみたい」が実現していく場。コーヒーがあることで、一歩を踏み出す最初のハードルを下げたい、という千葉さん。これまでのみたかのばでは、大学生がギター教室を始めたり、カレー屋さんが定期的にオープンしたり、ものづくりワークショップなども開催されています。この場所に集まってくる年齢層も属性も幅広いようで、淺野さんと千葉さんのつくるみたかのばの風通しのよさを感じました。
本棚やコーヒーはコミュニケーションのきっかけとなるツール。ふらりと立ち寄りやすいのです。訪れる人たちの第一歩を応援してくれる「みたかのば」でした。
【みたかのば】
三鷹市下連雀4-6-7
OPEN 水・木・金の13:00-18:00、土の11:00-18:00
CLOSE 上記以外の曜日は間借りカフェやワークショップなどでオープン。詳細はwebサイトのカレンダーをチェックしてください。
「やってみたい」の相談やレンタルボックス入居希望、レンタルスペースの希望など受付中とのことでした。まずはお散歩がてら立ち寄ってみてください。
http://www.mitakanova.jp/